たんけんすわのまち 御柱祭下見編 本宮周辺

三回目は本宮からその周辺を見て回ります。
まあこのあたりは前回と被る場所が多いので
そちらは補足程度に、なかなか目につきにくい所をチェックします。

さっそく本宮一之御柱です。
休日だけあって見学者も多いですね今日は。

その横の筒粥殿跡をもう一度確認。
前回はどれが炉石跡か分からなかったんですが、
どうも中心付近の苔生している緑色の部分がそれみたいです。
それでも半分くらいは消滅していますが……


お次は天流水舎。手前の小さな建物は上社古図によると井戸らしく、
江戸時代はここから池へ水が流れてこんでいたみたいですね。
さらに後ろから屋根を見ると筒のような物も見えます。
この筒、屋根を貫通して天流水社内に突き抜けています。
ここから水が落ちるのでしょうか。

この向かいに今年の御柱祭で改築される予定の
西宝殿の御用材が置かれていました。


さらに前回確認を忘れた五間廊と出早社も忘れてはいけませんな。

さて次は念入りに確認しておきたい場所、

摂末社遙拝所。上社摂末社三十九ヶ所の出張所といった所でしょうか。
ここを参れば摂末社を全て参ることが出来るお得な場所です。
ついでに摂末社の名前も覚えることが出来るので確認していきましょう。
諏訪大社には出来た年代から上、中、下と分けられ
それぞれ十三ヶ所の摂末社が存在します。
特に上十三ヶ所は諏訪大社ができる前、つまり洩矢神…というか
ミシャグジ様信仰のもっとも盛んだった頃からあると謂われていますから
重要性もかなり高いです。
今は無くなってしまったのか見あたらない社もありますが、
とりあえず全部見ていきますか。一応現在での名称で書いていきます。

・所政社
・(諏訪大社上社)前宮
・磯並社

・若御子社
・柏手社
・葛井神社

・大歳社
・荒玉社
・千野河社

・溝上社
・瀬社
・玉尾社

・穂股社
藤島神社
・内御霊殿

・鶏冠社
・酢蔵神社
・習焼神社

・御座石神社
・御飯殿
・相本社

・若宮社
・大四御庵社
・山御庵社

・御作田社
・闢廬社
・八劔神社

・小坂鎮守神
鷺宮神社
・萩宮社

・達屋神社
・酒室神社
・下馬社

・御室社
・御賀摩殿
・磯並山社

・武居會美酒
・神殿中部屋社
・長廊

ふう。さすがに三十九となるとボリュームが大きいです。
今まで出てきた場所もいくつかありますね。
現在消滅しているのはともかく、
確認できる物はいずれ見に行きたいですね。

なんか既にやりきった感がありますが、まだまだ続きます。
まずは東御宝殿

隣の西御宝殿は礎石だけを残して何もありません。

六月には改築が終わるのでそれ以降は両宝殿を拝むことができます。
旧西御宝殿はどこへ行ったんでしょうか。
改築前の社殿は他の神社の御用材として使われることもあるらしいので
案外どこかにあるのかもしれませんが。

四足門脇から見える硯石もNewカメラならズームで楽々撮影できました。

次は前回木々が生い茂りどれだか分からなかった本宮三之御柱
今は障害物もないので見つけるのも容易いです。
前回撮ったのが三之御柱で合っていたかは分かりませんが……

さて、本宮弊拝殿です。前回はこれが本殿だー!
とか⑨ばりの馬鹿をぬかしてましたが、
今度は間違えません。本宮には本殿が無く、
御神体は硯石の後ろに控える神体山(宮山)です。
表向きには守屋山となっていますが、上社の案内図で神体山とされているのは
守屋山よりも手前の山です。これも何か事情があるんでしょうか。
ちなみに前宮には本殿がありますが、これも昭和7年にできたもので、
それまでは本宮同様本殿はなく、精進屋があったのみのようです。

さて一回社殿から離れ、階段を下りて左手へ向かうと波除鳥居があります。
その名が示すとおり昔はこのあたりまで諏訪湖があったと言うことですね。
さてこの鳥居を通って左を見ると公民館の脇に石碑が建ち、
その脇から山を登る坂道が見えます。今回はここも登ってみましょう。

まず見えてくるのは大国主命社。ここにもあったんですね。
この社殿、どこかで見た形かと思ったら元は本宮の御宝殿だったようです。

ここにも当然御柱が建ちますが、横を見ると小さな御柱がもう一本建っています。
四本とも同じ模様なのでこの神社は一社で八本の御柱を持つようですね。
そこからさらに坂を登ります。
上方には墓地が見えますが、そこに至る前に横を見ると

灯籠付きの立派な石祠が。灯籠を見ると新村〜とあるので
新村さんの祝神のようです。本宮宝殿の後ろにある金井社のようなものでしょうか。

さらに隣には天神社と津島社もあります。真ん中の石祠は何なんでしょう……
さてこれぐらいにして坂を下りる前に、大国主命社の右方向、
坂道の途中にも神社がありました。

蚕玉社という名前のようで、養蚕に関係する神様でしょうか。
中は御幣が祀られていましたが、足場が悪すぎで
バランスを崩すと転落しそうだったので近づけませんでした。
本宮を出て、上諏訪へ向かうバスが車での間の残り少ない時間で
もう少し見て回ります。前回も言った大祝邸へ。

前は門を撮りましたが、今回は横から家屋を撮ってみました。
撮影場所から横を向くとこの家の蔵があります。

家紋が諏訪梶なので大祝諏方氏の蔵と言うことが分かります。
この蔵の手前に

春日神社があります。が、上社古図を見ると神殿中部屋社となっています。
あ、今更ですが今まで何度も出てきている上社古図とは所謂天正のボロボロ絵図の事です。
名前の通りボロボロなので何を書いているのかはよく分かりませんが、
複製が守矢史料館に展示されているのでそちらをチェックしましょう。
話が逸れましたが神殿中部屋は名前からすると大祝の家(神殿)の一室と言うことで、
前宮からこちらに移ったときに
外に社殿が建てられたと言う事みたいですね。
この付近に珍しい茅葺きの祠があります。

石祠とかはよく見るんですけどねぇ……
茅葺きとは珍しいです。御柱が建っているのでこれも立派な神社ですが。
さて最後は諏訪氏博物館へ向かう途中で撮った写真です。

何もないじゃん、って声が聞こえますね。はい、何もありません今は。
しかしここ、上社古図では松木湛(檀湛)があった場所になるんですが…
痕跡は全くありませんね。
このあとは博物館で企画展を見学。
前回は鉄ちゃん仕様でしたが、今回は御柱祭をテーマにした古文書の展示だったので
守矢史料館と一部被ってますがこちらも貴重なものを拝見できます。

さて、バスも来たので一路上諏訪駅へ。
40分ほど遅れてしまいましたが、呑みあるきに参加。
既に会場には凄い人だかりが。
この人数でお猪口を持ちながらではさすがに写真は撮れず。
そのぶん目一杯お酒を楽しみました。
何せ2000円で試飲がいくらでもできるだけあって、
普段は手が出ない純米吟醸とか純米大吟醸とかを狙いました。
いやあ、香りも口当たりも素晴らしくもう普通のお酒は飲めませんな(笑
惜しむらくは肴の調達が難しいことか。
粕汁はそこら中で配ってますがさすがにそれじゃ飽きるので。
屋台は出ていますが入り口からは遠いため本当に楽しめるのは
しばらく経ってからでしょうか。
参加するのが少し遅かったのか狙っていた鹿肉も売り切れ。残念

次回はいよいよ御柱祭に参加。
4/2の初日から行ってきますよ。下社の方も調整中。
準備はまだまだ続きます。

おっと、最後に今回と前回行った場所をGoogleマップに目印を付けたので
ご参考いただければ。行ってないor未確認の場所も混ざってますが……


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